今回は、中級者向けの譜読みのお話です。
譜読みとは?でお話したように 譜読み=音符を読むだけ ではありません。
楽譜は、音符、強弱、速度、表現記号や、時には作曲家の細かい指示まで入っている情報がたくさん詰まったものなのです。
でもそれをどう解釈して、どのように感じて、どのように弾くかは演奏者次第。
もちろん、楽譜に書かれいる事をよく理解していなければ、自由に弾くことも出来ないですし、楽譜に書かれいる事にはちゃんと意味があるので、忠実に読み取ることからスタートですね。
中級レベル以上ともなると、弾ける曲の難易度も上がり、ピアノという楽器で様々なことが出来るようになるレベル。さらに譜読み力を上げて、自分だけの音楽を作り上げましょう!!
では、どうやって譜読み力を上げていくのか??
①たくさんの曲を読んでみよう!
前にお話ししたように、譜読みは読書と似ています。読書好きなら、1冊読み終わっても次の本・次の本と読んでいきますよね。ジャンルも推理もの・伝記・ロマンス。。。様々なジャンルがあり、読んでいく量が増えれば自然と読むスピードも速くなり、読解力も付きます。同じことを譜読みでぜひしてみてください。
練習曲・クラシックの音楽・好きなポピュラー曲・学校の音楽の教科書などなど。。。ジャンルにとらわれず、ぜひいろんな曲に目を通してください。
ポイントは、間違えても気にせず、どんどん読んでいくこと!
ゆっくりでいいので、音をどんどん追っかけましょう!
自分の興味のある曲をひたすら弾いていくのもいいですね。
例:
練習している曲より易しい曲を選んで、まずは読譜(弾かずに読むだけ→頭の中で音を鳴らす)
次に、両手で弾いていきます。ゆっくり縦のライン(両手を同時に)を意識して譜読みしていきます。
これを1日1・2曲 してみる。慣れてきたら、最初に引くときに音符だけでなくテンポや強弱記号も読んで、弾いてみましょう。
②音のまとまり(フレーズ)を意識して、読んでいく。
①では、両手を同時に読む「縦のライン」を意識しましょう、と書きましたが、次は「横の流れ」を意識して読みます。音楽はフレーズ(音のまとまり)がいくつもあって、そのフレーズで音楽が流れるように進んでいきます。
譜読みの時に、フレーズを意識して読んでみましょう。
例:スラーを目安に、どこからどこまでが一つのフレーズ(音楽のまとまり)なのか、考える。
慣れないうちは、スラーを一つのまとまりだと思ってください。メロディのスラーを一つのまとまりとして、そこまでを一気に読んで弾きます。
両手のスラーを気にしていると大変なので、メロディのスラーを追いかけましょう。
慣れてきたら、一つ一つのスラーを飛び越えて、大きな音楽の流れを見つけて、一つのまとまりとして譜読みしていきましょう。そうすれば、自然とフレーズ感も身に付いて、躍動感のある音楽が出来ますよ。
フレーズを意識して、まとまりで音を読もう!
③目は先に!
目は一足先に次の音、数個先の音を読もう。
と言っても、今弾いているところを見ていないと弾けない!となりますよね。
確かにその通りなんです。今弾いているんだから!って思いますよね。
でも、譜読みの上達のコツは、「木じゃなく森を見よ」です。
1か所を見るより、全体を眺めるように見えてくると、より早く音を読めて曲の感じをより早く掴めるようになります。上でお話したように音楽は水の流れのように、流れや勢いがあるものです。その流れを表現したり、音楽の流れを理解しやすいヒントがフレーズなんです。フレーズからフレーズ、小さなものから大きいフレーズがつかめてくると、音楽は勢いをもって前に進めることが出来ます。
一つのフレーズをひとつのまとまりとして読むためには、今弾いている音より数個先まで目で追えているのが理想です。なんとなく、こっちに音が上がっているな~とか、次はジャンプして結構離れたところを弾くのね~とか、少し先の様子を気にしながら弾くことで指の準備も出来ます。
正確に弾こうとせず、ざっくりと少し先を見通しながら弾けるようにしてみましょう!
まずは、楽譜にある情報をちゃんと読み取ることがとても大事なことです。
でも、さらに大事なのは、
楽譜に書かれていないことを理解して、表現すること。
同じ楽譜で同じように弾いているのに、弾く人が違えばどこか違う曲のようにも感じられます。それは、感じ方や想いが違うからです。それを表現するために大事なのが、上のポイント!
楽譜に書かれていないことをどう表現できるかが、音楽の一番の醍醐味でもあるし、楽しみだと思います。
ぜひ、たくさんの曲を弾いて、譜読み力や表現力を磨いてくださいね!!
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