2020年11月30日

譜読みの上達方法② 初中級者編 for Pre-Intermediate

最終更新: 2021年1月18日

前回は、「譜読みの上達方法 初級編」をお送りしました。

今回は、もう少し進んだ生徒さん向けです。

初中級者:真ん中の♪ド♪から2オクターブ(1オクターブ半)を目安。

基本的には初級編と同じ進め方です。

*読んで読んで、弾いていく*

1.「音符を声に出して読む」

最初の3音(ド レ ミ/ド シ ラ)から、5音(ド レ ミ ファ ソ/ド シ ラ ソ ファ)、

そして1オクターブへと音が増えていきます。

両手で同時に弾く曲も出てきて、読む音符も増えてきます。

まずは、片手ずつ音を声に出して読んでいきます。

リズムは無視して、音の名前を当てていきましょう。

この時に大事なのは、

まとまりで読んでいくこと!

スラーがかかっているひとまとまりを目安にするとわかりやすいと思います。

右→左→右→左、というように細かく読んでいくより、横へのつながりを感じられるように、まずは片手ずつ読んでいきましょう。

一つずつの音を数えて読む(ドやミから数えていくやり方)もいいですが、すべてそうしてしまうと、時間がかかってしまいます。

前の音から次の音へ、どれくらい高くなったか、低くなったか、を意識して

音の高低差で読めるようにも少しずつしていきましょう。

今弾いている(読んでいる)音から数える方が早いですし、メロディとしてのつながりを

感じて弾くことは今後の基礎にもつながっていきます。

教本のまだ習っていない曲や他の本など、たくさんの曲を音名を言ってみましょう。歌いながらすると(音程を拾っていけると)、さらに良いですね。

音の高低もわかってくるので、音符を読むときに、音程も気にしながら読んでみましょう。

2.「音名を言いながら弾いてみる」

次に音名を言いながら実際に弾いていきます。

片手ずつ音名を言いながら弾きましょう。慣れてくれば、メロディを自然と覚えるので、いつまでも言いながら弾く必要はありません。

*初級編と同じでゆっくりで大丈夫。弾き間違えても気にしない。

大切なのは、楽譜を見ながら弾くこと。

指ばかり見ていてはダメですよ~。

リズムも楽譜通りにして、楽譜と指をマッチングさせていきましょう。

片手ずつ弾けるようになったら、次に両手で弾きましょう。右手と左手、同時に音符を読んでいくのは大変ですが、片手ずつしっかり練習していれば、弾けるようになるのもすぐです。

*音符が早く読めるようになってくれば、①をスキップして②からスタートしてもいいと思います。まだ音符が不安な人は、スラスラと読めるまで根気強く音を読んでみましょう。

読むことと弾くことが同時に出来るのが理想ですが、最初は読む→弾くの順番で大丈夫。

3.「音のつながりを読む」

曲が難しくなってきた時に必要な、とても大事なテクニックです。

譜読みが早い人は、音を1個ずつ読むのではなく、まとまりで読んでいきます。

最初の音から次の音へ、高低差を読み取って、ある程度のまとまりを作って読みます。音のつながりを読むことでずっと先の音まで、感覚的に読んでいけるのです。

例えるなら、絵を近くで見ると一部分しか見えないけど、離れると全体像が見える感じに似ているかも?

昔に初見法の先生に、今弾いている小説ではなく、2~3小節先を読みながら弾くのよ、と言われたことがあります。

それはつまり、数小節単位で大きくとらえて全体像の中で読んでいくことなんだと思います。

難しいけれど、譜読みの上達は 「木ではなく、森を見よ!」ですね。

具体的には、

1つの音ではなく、最初の音から次の音へどのくらい移動したか(上or下or同じ)

高さがどう変わったか、横のつながりで音を追っていく。

例:レ→ミ (レから音符は上に1つだけ進んでいる) ソ→レ(音符は下に進んだ。どれくらい?ソから順に数える)

音と音とのつながりを意識させ、より音の固まりで読んでいけるようにする。

4. フラッシュカードの活用

音符のフラッシュカードがあります。

家で、ゲーム感覚で音当てクイズや音の並べ替えなど、楽しみながら

音符を覚えていくことができます。

言えたら、その音を実際に弾くことも大事です。

またフラッシュカードを何枚か組み合わせ、いくつかの音をランダムに並べて

音当て→弾く これもいいトレーニングになります。

音のつながりを意識させるためにも、数音組み合わせてしてみましょう。

譜読みは、国語の読書に似ていると思います。

例えばひらがな。何度も書いたり、読ませたりして繰り返すことで覚えていきます。

ひらがなを覚えると今度は短い文章が読めるようになり、そのうちにどんどん長い文章が読めるようになっていきますよね。楽譜を読むのもこの流れととても似ていて、繰り返し繰り返し読んでいくことで、より長い曲がスラスラと読めるようになっていきます。

レッスンの時にだけ楽譜を読むのではなく、どんなに短いものでもいいので、

出来れば毎日、楽譜をひらいて 音を読んでください。

あっという間に読めるようになりますよ。

出来れば、お子さんが小さいうちは親御さんが付き添って、何の音かを聞いてあげてください。1日1行だけでもいいです。短くてもいいので繰り返しやってみてください。

次の回では、「譜読みの上達方法③ 中級者編」です。

音符を読むだけではない、音楽的な譜読みとは?のお話です。

Miki Piano Studio

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